引き続き、ドラマ「独孤伽羅～皇后の願い～」にちなみ、独孤家にまつわるお話を紹介します。

今回は美人三姉妹のパパ、「独孤信の最強イケメン伝説!?」をお届けします。

独孤パパこと独孤信にはこんな逸話があります。独孤信は超イケメンで、騎射を得意とし、名の知れたデキる男でした。ファッションも超個性的で、とってもオシャレ！強くてかっこよくてオシャレ、そんな独孤信は、当然みんなの憧れの的でした。

ある日、狩りから帰る途中、予定より遅くなってしまった独孤信は、夜間の外出禁止時刻前に帰宅しようと、急ぎ馬を走らせました。あんまり急いだので、彼の被っていた帽子が風に吹かれ、すこし傾いて斜めになってしまいますが、急ぐ独孤信は帽子を直さず、そのまま街を飛ぶように駆け抜けます。それを見ていた人々は、「独孤さん、やっぱかっけ～!!」とびっくり。たまたま帽子がずれていただけなのにもかかわらず、それが今、一番イケてるスタイル！と思われて、翌日から街では「独孤スタイル」ならぬ、帽子の斜め被りが大流行した...ということです。

この独孤信、中国では「古代中国十三美男の一人」とも言われているようです。

さて、その十三名とは!?　十三名って、なんか多くないっ!?　いろいろ気になるイケメンたちをさっそくご紹介していきます。

まずメジャーなところからいくと、皆様おなじみ仮面の貴公子・蘭陵王、三国志代表・周瑜・呂布、BL要素漂う？陳の文帝陳蒨の寵臣韓子高、五胡十六国時代西燕の初代皇帝慕容沖、春秋戦国時代の鄭国貴公子公孫子都、同じく春秋時代の宋の君主文公、斉国一のイケメン鄒忌、インテリ代表・西晋時代代表の文人潘岳、戦国時代末の文学者宋玉、中国三国時代魏の文人で"竹林の七賢"の一人稽康、玄学家衛玠、そして独孤信を入れて計十三名!

知っている名前はいくつみつかりましたか？　ちなみに、古代四大美男に絞ると、蘭陵王（再びランクイン！）、宋玉、潘岳、衛玠の四名になるそうです！蘭陵王強し！

ドラマでは、宇文護役のシュー・ジェンシーや、楊堅役のチャン・ダンフォン、そして宇文邕役のイン・ハオミンなどなど、今を時めくイケメンたちがたっくさん登場してきますが、史実では独孤信が一番のイケメンだった！というのは、面白いですよね。

ちなみに、独孤信を演じたホァン・ウェンハオは台湾出身のベテラン俳優で、ドラマ「月下の恋歌」にも出演しています。気になった方はこちらの作品もぜひ、チェックしてみてくださいね。

Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』（キネマ旬報社）にて執筆記事掲載中。