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『返校 言葉が消えた日』が称賛された理由とは―― <後編>年代別!映画から台湾の歴史を知る

守るべきアイデンティティ

今、ウェイ・ダーションは新作『台湾三部曲(原題)』の制作中だ。完成は2024年。17世紀の大航海時代を舞台に、オランダ人、明朝の漢人、スペイン人、日本人,そして原住民が織りなす台湾誕生序曲の物語だ。監督は、自分たちはどこから来たのか、そしてどこへ向かうのかを映画という方法で伝えたい、とかねてより言っている。2024年は台湾誕生から400年にあたり、『台湾三部曲』は、台湾人への贈りものなのだ。

一方で、りんご日報の代表と幹部達の逮捕、発行停止と、ますます厳しい状況になっていく香港の現状。映画界もまたしかりだ。"今日の香港は明日の台湾"という危機感の中、台湾の映画人たちは様々な方法でメッセージを発信している。

私たちも『返校 言葉が消えた日』という映画が作られ、それを多くの台湾の人々が歓迎し賞賛したことの意義を、しっかりと受け止めたい。


『返校 言葉が消えた日』 ©1 Production Film Co. ALL RIGHTS RESERVED.


前編:『返校』が巻き起こしたこと はこちら


Text:江口洋子(台湾映画コーディネーター)

民放ラジオ局で映画情報番組やアジアのエンタメ番組を制作し、2010年より2013年まで語学留学を兼ねて台北に在住。現在は拠点を東京に戻し、東京と台北を行ったり来たりしながら映画・映像、イベント、取材のコーディネート、記者、ライターなどで活動。2012年から台湾映画『KANO〜1931海の向こうの甲子園〜』の製作スタッフをつとめた。2016年から台湾文化センターとの共催で年8回の台湾映画上映&トークイベントを実施。毎回瞬時に満席となる人気。
アジアンパラダイス http://www.asianparadise.net/
Twitter @jyangzi

Edited:小俣悦子(フリーランス編集・ライター)


『返校 言葉が消えた日』
7月30日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

監督:ジョン・スー 
出演:ワン・ジン、ツォン・ジンファ、フー・モンボー、チョイ・シーワン、チュウ・ホンジャン
原題:返校/2019年/台湾/カラー/103分  R-15+
配給:ツイン  宣伝プロデュース:ブレイントラスト
公式Twitter:@henko_movie
ⓒ 1 Production Film Co. ALL RIGHTS RESERVED.

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